焼き魚

これまた、魚料理の定番です。

塩焼き、バター焼き、ホイル焼きなどバリエーションも豊富な焼き魚ですが、
焼き方は直火焼きと間接焼きの2つに分けることができます。

 

直火焼き

私たちが家庭で焼き魚をつくる場合は
ガスレンジやオーブンなどを使って焼くことになります。

これも直火焼きの一つです。

でも、同じ焼き魚でも、料理屋の焼き場で焼いたものや
七輪やBBQコンロで焼いた魚が美味しいと感じます。

 

焼き魚のポイントは、
「表面は香ばしい焼き目がついていて、
中心まで火は通っておりかつジューシーであること」
といわれます。

 

そのために培われてきた焼き方の技として、
「遠火の強火」「表六分に裏四分」などが受け継がれ、
下からの火のみで焼くことが基本となっています。

 

 

ガスレンジや、オーブンなどを使う場合、
上から火を当てることが多く、焼き上がりに差が出るとも考えられます。

 

オーブンや、レンジを使うにしてもその他の焼き方のコツをマスターし、
できるだけ美味しく焼けるようにしたいものです。

 

表六分裏四分というのは、
魚を食卓に出すときの上になる面から焼き、
焼き目が付いたら一度だけひっくり返して焼き上げるというもので
何度もひっくり返して焼くようなことはしないということです。

 

ことわざにも「魚は大名に焼かせ、餅は乞食に焼かせろ」とあるように
何回もひっくり返す焼き方は邪道とされています。

 

焼き魚をつくる場合は、
塩も振らず焼く素焼き
塩のみで焼く塩焼き
味噌や麹、酒粕などに漬けた魚を焼く漬け焼き
素焼きや塩焼きをしたあと塗り物をして焼くものなどがあります。

塩焼き

基本は塩焼き。

魚へ塩をする方法で一般的なのは振り塩と立て塩。

振り塩 

まな板の上に魚を置いて、30cm暗い上から手を振りながら塩を振るのが振り塩。

魚にまんべんなく行き渡るようにします。

魚の種類、厚さなどによって振る塩の量を加減します。

一般に青魚、油の多い魚にはちょっと塩を利かせるほうが良いとされています。

 

活かった魚を休める時にも軽く振り塩をする場合もあります。

この場合は塩味をつけるというより魚の身から余分な水分を取る目的で塩を使います。

 

立て塩

海水程度(約3%)の塩水に魚を漬けることで、
イワシなどの小魚、3枚卸にした切り身、
開きにした魚に塩をする方法として使われることが多く
干物を作る場合にもよく使います。

 

その他、焼き上がりを綺麗に見せるために
尾びれや胸鰭に塩をつけて焼く飾り塩
魚を締めるために使われるベタ塩(きずしを造るときなど)
塩で魚を包み焼く塩釜などがあります。

 

塩焼きだけには限りませんが、
表面に庖丁で切れ目を入れる飾り庖丁、
裏面に切れ目を入れる隠し庖丁などを使い、
火のとおり、味の浸透を助けることもあります。

 

その他の直火焼きの焼物としては 素焼きつけ焼き蒲焼漬け焼きなどがあります。

 

素焼き

素焼きは、そのまま食卓に上げるのではなく、もう一手間かけて食卓に上げます。

素焼きした魚にたれを塗り、
​更に焼き上げていくのが蒲焼、うに焼き、黄身焼きなどですね。

 

酢漬け

釣魚で小型のメバル、カサゴなどがたくさん釣れた場合
我が家でよく作るのが酢漬けと呼ぶ料理。

・小鯵の南蛮漬けの漬け汁を作る。

・メバル、ガシラの鱗、エラ、ハラワタを掃除し、素焼きにする。

・漬け汁に漬ける。

 

南蛮漬けと異なり、骨までは食べれませんが、
油を使わないのでさっぱりしていて、お酒のあてになります。

 

蒲焼

うなぎの蒲焼が浮かぶ方も多いでしょう。

 

蒲焼というと、うなぎ、ハモ、穴子など長物が多く、
家庭で捌いて調理することは少ないかもしれません。

 

家庭で調理するのは、釣りの対象魚として穴子、鰯、
スーパーで買ったハモ、秋刀魚といったところでしょうか。

 

素焼きした魚(串を打って焼くことが多いですが、網で焼いても可)
に甘タレを塗って焼いたら完成です。

 

甘タレは醤油、味醂、酒、砂糖を煮立ててこってりと仕上げます。

砂糖はザラメの方が良いといわれ、
コクを出すために黒砂糖を使うこともあります。

魚の旨みを引き出すために、焼く魚の骨を入れても良い出汁が出ます。

 

黄身焼き・うに焼き

 

家庭ではあまり度々作るものではないかもしれませんね。

 

おめでたいときやおせち料理の一品として、
白身魚、イカ、エビ等で作ります。 魚は素焼きにしておきます。

これにどちらもはけで塗りながら焼いていきます。

 

黄身焼きの場合は、
卵の黄身に酒、みりんを加えて溶いたもの。

 

うに焼きは、
ウニに卵の黄身、みりんを加えて練ったもの。

 

これを重ね塗りしながら仕上げます。

 

漬け焼き

魚を味のついた出汁や味噌、酒かすなどに漬けておいて焼物にします。

西京焼き、粕漬け焼き、麹漬け焼き

白身の魚、サワラなどが定番ですが、
ブリなどの青魚でも意外とおいしいです。

 

たくさんつれたときには、いろいろなものにつけて置くと楽しめます。

 

西京漬け
西京味噌を酒、味醂でのばしたものに、魚を1日~2日漬けて焼きます。

材料の魚には、軽く塩しておきます。

漬ける味噌は、西京味噌だけでなく、

赤味噌と混ぜたり、合わせ味噌にするのもおいしいです。

焼くときは、味噌は洗わず、手で落として焼きます。

 

 

酒粕漬け、麹漬け

酒粕を味醂、お酒でのばし、好みで調味料を加えます。

麹漬けの場合は、水分を加えすぎないように注意しましょう。

魚は白身の方が合うと思います。

これも1日~2日漬けて焼きます。

焼くときは、味噌と同じく洗わず、
手でぬぐうように落として焼きます。

焦げないように注意して焼きましょう。

 

照り焼き

魚を焼きながらタレをかけたり、はけで塗ったりしながら焼いたものです。

タレは蒲焼のタレと同じもので良いですね。

 

魚を7分通り焼いた状態からタレをかけたり、
はけで塗ったりしながら焼いていきます。

焦がさないように照りがでるようにタレを2、3回塗っていきます。

ブリなど脂の多い魚の場合、タレをはじきますので、
家庭で作る場合はフライパンで作るのがオススメです。

 

焼く前に15分くらいタレに漬けておいて、
小麦粉又は片栗粉を薄くまぶし、フライパンで焼きます。

火が通ったら、タレを加えて身に絡めます。

色がつくくらい絡んだら、魚を取り出し、出汁は煮詰めます。

再度、魚をフライパンにいれ、しっかりタレを絡めたら出来上がりです。

 

その他にも、風味を添えるものがいろいろあり、名前がついていますが、
家庭でも照り焼きにゴマを振ったり、山椒を振ったり、いろいろ試してみると面白いでしょう。

 

間接焼き

 

魚に直接火を当てるのでなく、火との間に何かを挟んだり、
魚を包み込んで蒸し焼きにしたりするものです。

最も代表的なものとしては鯛の塩釜焼きがありますが、


これは家庭ではちょっと難しいです。

 

他の包み焼きは和紙、アルミホイルなどを使ったものがあります。

 

家庭でするならアルミホイルで包んで焼く、
ホイル焼きが一番手軽でしょう。

 

白身の魚との相性がよく、鯛の切り身、
タチウオの切り身などを使って作ります。

 

味付けは和風、洋風がありますから、
食べる人の好みで作ると良いでしょう。

ここでは洋風のものをあげておきます。

 

小さいお子さんからお年寄りまで好評です。

・魚は切り身にしえ骨を抜いておく。
(骨を抜いておくと食べやすい) 軽く塩を振っておく。

・アルミホイルを舟型に整え、中に玉ねぎのスライスを敷き、魚を乗せる。
 上から、エノキ、ピーマン、パプリカを好みで入れ塩コショウ、レモン酢で味をつける。
 最後にレモンのスライスを乗せ、バターを一カケ入れてアルミホイルを閉じる。

・ガスレンジ、オーブン、網どれでも可。
 加熱しホイルから湯気が漏れ始めて約2分。

・火が通ったらお皿にホイルのまま乗せて出す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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