家庭で揚げ物をするというと避ける人も結構いらっしゃいますね。
揚げた後の油の始末、グリル周りの掃除など後始末を考えるとちょっと、、、、、
しかし、揚げ物というのは子供からお年寄りまで人気の高い料理ですから、
避けてとおることもできないわけです。
ですから、油に関する正しい知識を持って、使っていくことが大事です。
新しい油は揚げる力がい一番強いわけです。
そして使うことによってどんどんとその力は劣化していきます。
劣化の速さ、大きさは、その材料によって変わります。
油を劣化させる力が強いのは
1. 水分の多い魚 肉
2. 水分の少ない魚 肉
3. 堅い野菜
4. 柔らかい野菜や色野菜
の順になっています。
使っている間にどんどん劣化していきます。
ですから、一回の料理で複数の材料を揚げるときは、
油を劣化させる力の弱いものから順に料理していきます。
具体的には
1.野菜の素揚げ
2.天ぷら
3.魚の素揚げ
4.フライ、から揚げ
の順になります。
また、揚げ物をする場合は、その材料にあった温度が重要になります。
料理用の温度計を使って料理する方もいらっしゃるとは思いますが、よくテレビの料理番組などでシェフが油の中に衣を落として温度を測っているでしょう。
あれは簡単にできますよ。
覚えておくと便利です。
衣を油の中に落とす
・沈んだまま浮いてこない → 150度以下
・一度底まで沈んで浮かんでくる → 160度~165度
・途中まで沈んで浮かんでくる → 170度~175度
・表面で泡立つ → 180度以上
最近はガスレンジに温度の目安を調整できる機能のついたものもありますから、
2つを目安にすれば大体OKでしょう。
そして、使った油の処理は頭を痛めます。
できるなら、使った油は熱いうちに濾しましょう。
フライの衣など残っていると、どんどん油が悪くなり(酸化し)ます。
もし、揚げ物の頻度が多いなら、濾し器のついたオイルポットを準備すると良いですね。
私は、活性炭を使った濾し器のついたオイルポットを使っています。
ただ、網で濾すだけでなく、活性炭のカートリッジを通しますから、臭いもしません。
カートリッジも20回近く使えますから、経済的だと思っています。
天ぷら、唐揚げ、フライ、フリッター、、、
揚げ物といってもバリエーションは様々です。
この揚げ物を大別すると「素揚げ」と「衣揚げ」の2種類ですね。
材料に何もつけずに、油で揚げます。
材料に使うのは野菜が多く、
ジャガイモ、サツマイモ、かぼちゃ、レンコン、ナスビなどは
家庭でもよく素揚げにします。
水分の多い魚にはあまり向いていないとされています。
私が素揚げするのは、乾燥させた骨を、骨せんべいにするくらいです。
写真はヒラメの骨せんべい。
これは、骨をしっかりと乾かして、素揚げしたものです。
骨せんべいも、アジ、キス、鰯などの骨は全く小麦粉などを使わず揚げるよりは、
薄く粉をしてあげるほうが揚げやすいですし、
味もつけやすいです。
あまり油の温度を高くして揚げると焦げてしまいますから、160度くらいが適当とされています。
小麦粉、片栗粉、パン粉、から揚げ粉などで衣を作り油で揚げます。
魚を揚げ物にする場合は衣を付けることが殆どです。
衣揚げ 小麦粉、片栗粉、パン粉、から揚げ粉などで衣を作り油で揚げます。魚を揚げ物にする場合は衣を付けることが殆どです。
素人には中々カラリと上手に上げるのが難しいのが天ぷらです。
材料:アナゴ、イワシ、エビ、カニ、キス、ハゼ、ハモ、イカ、牡蠣
衣:小麦粉、玉子、水
油の温度:170度
ポイント:材料をたくさん入れると油の温度が下がる
天ぷらを上手に揚げるコツというのはレシピ本などにもいろいろ書かれていますが、
なかなか上手くいかないものです。
共通していわれているのは
・衣を混ぜすぎて粘らせない
・衣は冷たくしておく
などですね。
新鮮であれば、キス、イワシなど高温で手早く揚げてしまうほうがおいしいです。
天ぷらと比べると、失敗の無い揚げ物がフライでしょうか。
材料:イワシ、アジ、エビ、牡蠣、
衣:小麦粉、玉子、パン粉
油の温度:170度~180度
ポイント:片面ずつ同じ色になるように揚げる
フライで気をつけることというと、
材料の厚さによって油の温度を調整すること。
薄い材料や火の通りやすい材料は180度くらいの温度で手早く上げること。
身の厚い魚は170度くらい、
冷凍しておいた魚などは160度位でじっくりと揚げ中まで火を通すことが必要です。
唐揚も老若男女を問わず人気のある揚げ物ですね。
鳥の唐揚があまりにもポピュラーです。
先日、唐揚とフライドチキンの違いは何?というクイズを見ましたが、
材料に味付けするのが唐揚で、衣に味付けするのがフライドチキンだとか。
家庭で料理する場合は名前にこだわらず、おいしく作れば良いと思った次第です。
魚の唐揚の場合、材料の魚に下味を付けて粉は小麦粉や片栗粉を使う場合が多いですが、
コチなどのように、一口サイズであげる場合は、市販の唐揚粉を使ってもおいしく出来ます。
材料:カレイ、カサゴ、コチ
衣:なし/小麦粉/片栗粉/唐揚げ粉
油の温度:160度~170度
ポイント:二度上げすると骨までカリカリに(2度揚はさまして200度で30秒~1分)
魚を揚げる場合、姿のままから揚げをする場合と、
身だけを唐揚にする場合があります。
中骨まで食べれるように揚げるのであれば、
3枚に卸し、身と骨は別々に揚げる方が確実です。
姿のまま、頭を割り、庖丁を中骨に沿って深く切り込みを入れて姿揚げもできますが、
骨に火が通り、食べれるくらいまで身も一緒に油の中にいるわけですから、
身のホクホク感はなくなってしまいます。
3枚卸にして、別々に揚げ、骨は2度揚げにするなどすると
身はホクホクで、骨はパリパリになるのですが。。。
このあたりはお好みに任せることとします。